2] 運転者教習担当者訓練学校を設置する。
・環境問題
環境問題が道路交通の深刻な側面として浮上しつつあり、以下の施策の実行が急務である。
1] 排出物質規制
触媒コンバーターのような大規模な解決策に着手する前に、既存の排気ガス規制(特に煤煙)を厳格に実施する。
2] 排出物質の基準
道路交通から発生する様々な種類の自動車排出物質に対する明確な基準を設定する。
3] 危険物
危険物輸送に関する国連の条約はこれ以上遅らせることなく批准する。
4] 影響調査
環境に対する影響の分析(EIAs)や調査をインフラの整備を含む全ての道路交通プロジェクトに対して必須とする。
4. 大量輸送システム
パキスタンでは大量輸送システムの導入が計画されている。このプログラムの詳細は、以下のとおりである。
インフラの増加が交通の伸びに追いつかないため、主要都市の道路網はこれ以上の平面的な拡張が不可能となっており、マヒ状態に陥っている。こうした状況において求められるのは、垂直方向への拡張や、大量輸送システム導入の検討である。
カラチやラホールが抱える都市交通のニーズは、民間部門と協力した都市交通公団により対応が進められていた。しかし管理の不手際やスタッフ人員が過剰であったことから、これらの公団は破産に陥り、解散に追い込まれている。
人口や交通量が大幅な伸びを示すこれらの都市における都市交通問題は、適切な都市交通システムを確立することで解決することができる。人口50万人以上の全ての都市は、適切な都市交通システムを準備する必要がある。この基準に合う都市は7つ、すなわちカラチ、ラホール、ラワルピンディ又はイスラマバード、ムルタン、ファイサルバード、グジランワラ、ハイデラバードで、これらの都市では、こういった施策の準備が早急に必要である。ラホールやカラチの場合には、これら2都市における交通規模を考えると、適切な都市交通システムが必要なのは確かである。この方向に向けて、カラチ、ラホールに対する総合トランジットプロジェクトの作成という形で第一歩が既に踏み出されており、詳細は以下のとおりである。
・カラチの大量輸送
カラチのマストランジットプロジェクトは、世界銀行が1990年に実施した調査を基に交通技術計画局(TEPA)が準備を進めている。このプロジェクトでは、13.7kmのライトレール鉄道路線(LRT)と、LRT内部地域への往復輸送を行う3.7kmのバス路線の建設が行われる。LRT路線のおよそ88%は高架部分で、残りは立体交差などの傾斜部と地上部からなる。
インダス大量輸送会社(IMTC)との間に、総工費は5億8,600万米ドルでプロジェクト実行取り決めが結ばれた。パキスタン政府は、2億米ドルの無利子劣後ローンと輸出信用庁からの借入に対する2億9,700万米ドルのソブリン(公的)保証を提供する予定である。加えて、債務返済のための3,200万米ドルのスタンバイファシリティも提供される予定である。このプロジェクトに対するIMTCの持分は7,400万米ドルである。プロジェクトの検討は、臨時政府により1996年12月に始まり、現在も作業中である。
・ラホールのライトレール鉄道輸送プロジェクト
ラホールはパキスタン第二の都市で、1999年の人口は500万人であった。この規模の都市に総合的な大量輸送システムが存在しない場合、膨大な交通問題に直面し、その結果関連する経済的・社会的損失が発生するのは避けられないことである。この問題の適切な解決策を見いだすために、交通技術輸送計画局(TEPA)は、日本の国際協力事業団との提携の下、1990年から1991年にかけて、ラホールにおいて交通システムに関する総合調査(CSTS)を実施した。