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Investment in Public Transportation (Shanghai)

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他の都市と比較して、上海が独自に公共交通を計画したのは早いほうである。上海は1960年代には最初の地下鉄事業を開始し、1965年には1つの地下駅と短距離のトンネルが無事完成した。ところがその後約25年間、歴史上の理由から、この事業は休止してしまったのである。

1986年8月、中央政府は上海の地下鉄1号線の事業を承認し、これが上海の都市鉄道建設の転機となった。10年以上に渡る努力の末、上海は基礎となる鉄道システムの骨組みを立ち上げ、体系的・安定的・効率的な鉄道交通システムの構築へと前進を続けている。

現在、上海にはすでに運用に入っているものや建設中のものを含めて3つの鉄道交通事業があり、総延長は約62kmになる。

こうした路線のうち、地下鉄1号線は街の南北を結ぶ全長21kmの路線で、1995年5月から運用が開始された。2号線の第1期工事は東西に走る全長16kmで、昨年5月に試験運転が始まった。鉄道のパールラインの第1期・第2期は中央環状鉄道で、総延長は約60kmとなる。パールラインの第1期は、今年10月にも運用が開始される。下の地図は、こうした事業のルートを示したものである。これらの4つの事業が、上海の中央鉄道交通の基本的な骨組みを形作ることになる。

 

 

 

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