(2) 教育体系
航空管制、航空機操縦、航空機整備、航空保安技術など各専門部門別に6ヶ月から2カ年間の研修期間が設置されている。座学を中心にした理論、及び実習装置または実機を使った技能を教授している。学生は、コース別に入学して、専門教育を受ける。
一定のレベルに達することが修了時の条件であり、試験を行って判断される。修了後は、各航空機関への採用試験を受け、その後の専門的な訓練を受ける。各専門コースまたはプログラムの修了に際しては、証明書(Certification)が与えられる。
理論及び技術指導は、ICAOの付属書に準拠したテキストを使用しており、また、資格試験制度についてもICAO標準に基づいている。
なお、タイにある航空従事者の訓練施設としては、本CATCとエアロタイまたはタイ航空が独自の施設を持っている。
4.5.3 教育訓練の内容
(1) コース・プログラム
航空管制、通信、技術、消防保安及び航空機操縦、航空機整備、並びに航空輸送学、航空経済学などに関して、基礎から高度な専門知識・技術までの研修プログラムが用意されている。研修内容は、理論(座学)及び実技(実習)がほぼ同程度の時間、水準で実施される。現在は、卒業後の各機関への採用状況が厳しく、操縦士養成コース、航空管制官コース等部のコースのみが開講されている。(2000年10月現在)
(2) 訓練生
学生は、高校卒程度の一般学生から、コースによっては大学卒、及びタイ航空、エアロタイからの受託訓練生がいる。一般学生については、身分としては航空局、タイ航空などの職員とは関係しない。
また、諸外国からの訓練生も受け入れており、各種航空関連研修プログラムまたは技術協力プログラムの実施訓練所となっている。
(3) 実施状況
タイ航空、エアロタイ等への卒業後の採用状況が厳しく、実施コース、研修の規模、学生数等が減少している。これは、エアロタイ等では航空管制官等を独自に養成していることも一因となっている。
その他、専門性の高い知識・技能については、適宜短期の研修コースが用意されて、実施されている。
4.5.4 施設概況
(1) プロフィール
航空局(DOA)付属の航空関連の訓練所として開設されたが、1990年ごろ公益法人として独立した。建物は、従来の施設を随時改修または拡張してきた。なお、バンコクの本校以外に、バンコクの南部の飛行場に実訓練用の設備を所有している。