・ノルウェーの2カ所:LNG、LPGのイナートガス装置の製造
・Gothenburg(スウェーデン):カーゴ・アクセス装置の製造
・Aalborg(デンマーク):ディープウェルカーゴポンプの製造
・Bremen(ドイツ):ハッチカバーの製造
・シンガポール:ポンプの製造
・中国の2カ所:子会社において、し尿処理装置、真空トイレットを製造。ジョイントベンチャー企業において、ハッチカバーを製造。
3. 中・短期的成果
3.1 短期的成果
Powell Duffrynグループは、グループ内の各企業の売り上げや利益を故意に曖昧にしている。
最も最近の会計年度において、為替レートにおける逆境(ポンド高)の状況にも関わらず、Hamworthy KSEはKSEの事業5を除く事業に関して売り上げ及び利益を増加させたと思われる。これは、アジアの舶用機器分野の需要がやや減少したが、オフショア分野の売り上げでこれを補えたものと思われる。また、KSEの事業についても、直近の四半期会計年度(1999年1月から3月)において更に利益を上げたものと思われる。
買収が終結した直後、Hamworthyの売り上げが推定£50百万から£100百万に増加したと見られ、£24百万(実質買収価格)のKSEの買収は、Hamworthyの売り上げを2倍以上に増加させたものと見られる。買収以降、拡大された事業は売り上げを更に伸ばしたものと見られ、産業オブザーバーの推定によれば現在の売り上げは£120百万程度にのぼると見られている。
従業員数はPowell Duffrynにより明らかにされており、Hamworthy KSEの従業員数は約900人である。このうち、約300人が英国(大半は本社があり、主要な製造のオペレーションを実施しているPooleに勤務)に、約350人が欧州大陸及びスカンジナビアに、残りの大半は極東(主にシンガポールと中国)に勤務している。
Hamworthy KSEは、かなりのコスト削減が、KSE買収後の数ヶ月間で実施されたと報告している。高価で、かつ、それに見合った価値がないと判断されたシンガポールのKSE本部事務所は、買収から除外された。本部事務所は売り上げにほとんど貢献しないと判断され、その役割は、他の場所のHamworthy KSEの職員により実施できると判断された。この大きなコスト削減は、利益に直接の効果を与えた。
KSEの買収に当たって、極東の2つのジョイントベンチャー企業を引き継いだ。ナカシマプロペラとの提携については、Hamworthyが満足な結果もなく良い事業見通しもないと判断したことから、即座に解消された。
5 Hamworthy KSEの事業中、旧KSEから引き継がれた事業。