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【3】物価

消費者物価は、12年ぶりに下落した。

98年通年ベースで消費者物価指数は、0.3%下落した。これは86年の1.4%減以来のもの。要因としては、消費者における購買意欲の減退と、景気低迷下での過当競争があげられる。また、石油価格等の低迷も生産者価格の下落要因となった。

 

表9 消費者物価指数上昇率(%)の推移

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注1) 93年以降の指数の算定に使用されているウェイトは、1992/3年の消費パターンに基づき設定されている。

 

【4】貿易・国際収支

98年の貿易の特徴としては、1]対アジア貿易の大幅な縮小、2]輸入の急減、3]貿易黒字の大幅拡大の3点が挙げられる。

輸出は、前年比1.1%減となった。減少要因としては、アジア向け輸出(総輸出の55%を占める)の急減、欧米向輸出の伸び悩みが挙げられる。

輸入については、景気後退に伴う国内及び域内需要の急減のため、対前年比13.6%と大幅に減少した。

この結果、98年の貿易収支は、245億6,500万シンガポールドルの黒字と、97年の16億6,000万シンガポールドルから黒字幅が大幅に拡大した。

貿易外収支は、旅行需要の減退、金融や医療サービスに対する需要減等から黒字幅が大きく縮小した。

 

 

 

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