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(2)NOxとSO2の競争吸着試験結果

 

Mn2O3・2ZrO2でのNOとSO2の吸着力をさらに詳細に比較するために、同じ濃度(1000ppm)のNO(またはNO2)とSO2を吸着剤に供給し、100℃〜300℃の各温度で、両者の競争吸着試験を行った。

結果を表4.3-5および図4.3-6〜9に示した。100℃での両者の吸着量を比較すると、NO、NO2による両者の違いはほとんどなく、SO2がNOの3倍量程度吸着している。また、脱離温度もNOの方が低く、SO2の吸着力が強いことがわかる。また、200℃および300℃ではNOは初期には吸着するものの、時間の経過とともに脱離がみられ、昇温してもほとんど脱離が見られないことから、弱く吸着したNOがSO2に置換されていることがわかる。

 

表4.3-5 恒温吸着脱離試験結果

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1) NOの脱離量が吸着量より若干多いのは1000℃まで上昇のため調製時に残存しているものが分解したと推定される。

2) SO2の脱離量が少ないのは、完全に脱離が終了していないためと推定される。

 

 

 

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