1.4 船にはどんな設備があるの?
(居住・衛生設備、救命・消防設備、機関等)
船は、水に浮かび、あるスピードで移動します。船は、貨物を積み、旅客を載せ、また、特殊な役目につきますから、そのしくみはとても複雑です。船の目的を達成するために、その複雑なしくみを円滑に作動させながら、船体や機関のほか次のようにさまざまな設備が船にはあります。
○居住設備○衛生設備○脱出設備○操舵設備○係船設備
○揚錨設備○航海用具○荷役設備(揚貨装置・遠隔荷役装置等)
○発電・変電設備(発電機・蓄電池・変圧器)○電気設備(非常電源等)
○配電設備(配電盤・配電器具・電路・電線)○動力設備○照明設備
○無線電信等○通信・信号設備
○特殊設備(昇降設備・焼却設備・コンテナ設備・その他の特殊設備)
1.5 船はどこにいるの?/船はどこを走るの?
(航路標識、海図、船の位置等)
1.5.1. 航路標識・海図−海の道しるべ−
港のみえる丘や海辺の山から海を眺めると、大小様々な船がスイスイと勝手気ままに走っているのを見ることができます。しかし、海には浅瀬や暗しょうなどの危険なところもあって、どこでも勝手気ままに走れるわけではありません。船がこのような危険なところをさけて、安全に走れるように、海にも陸上の道路に似た航路(船の通る道)があります。しかし、この航路は陸上の道路のように目には見えません。それで航路の安全をはかるには、海図という海の案内書きが必要になります。そして、自分の船が今その海図の上のどこにいるかを知らなければなりません。この自分の船の居場所を正しく知って安全に航海するための海の道しるべを、航路標識といいます。
航路標識には、目に見える光や色や形を利用した光波標識、霧信号所といわれる音(音波)を使った音波標識、電波を使った電波標識、そのほかのものがあります。
これらは、みんな航海の安全になくてはならない船の道しるべです。