コラム
船酔(ふなよ)いってやだな!
船酔いを起こす原因は、波による船のゆれ、とくに上下動が大きいときになるといわれている。ではなぜ気持ちが悪くなったり、吐(は)いたりしてしまうのだろう。これは脳(のう)の中での情報の混乱(こんらん)が原因という見方が一般的になっている。耳の奥の「耳石(じせき)」というものが体の上下動を知覚(ちかく)して脳(のう)に送る。また、目からも運動しているかどうかの情報が脳に送られる。揺れている船内でじっとテレビや本などを見ていると、耳からは運動しているという情報が脳に送られるが、目からは動いていないという情報が脳に送られる。この時、脳は二つの違った情報に混乱して、気持ちが悪くなったりするという。
では、船酔いを防ぐ方法はあるのだろうか。一番簡単なのが慣れること。上に書いてあるように、脳の情報混乱が船酔いの原因なら、船の揺れを受け続けると脳も慣れてくるというのである。また、自分から積極的(せっきょくてき)に慣れようとするなど、気持ちの持ちようでも、船酔いは早くおさまるそうだ。