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審査所感

 

毎日書道展会友

書道芸術院漢字部審査員

全日本学校書道連盟審査員

伊勢神宮奉納書道展審査員

手代木真風

 

第二十三回日本剣道少年団研修会、体験実践発表会、書道展、一月十五日大雪に列島は寒さにふるえた。山陰、東北地方日本海側を中心にした大雪は今日も続いている。東京も今冬一番の寒い十五日に東競武道館道場にて全国三九六道場より、三四〇〇点余りの児童生徒の作品中より優秀作品を選出する。暖房のない道場は、足元より寒さが上がってくる七時間あまりかかりました。今年は中部、近畿、岐阜、中国地方、九州に優れた作品が多く見られ、伸びのある雄大な作品、筆づかいに冴えがあり美しさ悠然としたスケールの大きい作品、筆勢があり迫力のある字、そのレベルの高さと共に若者らしい大胆な筆遣いに魅了された。文武両道を教える先生には心より敬意を表します。

現在漢字の筆順、意味等を重要視されていないように見受けられる。同じ形の字になれば良しとし、同様に忘れた字はワープロなどの機械が教えてくれる漢字には一字一字に、意味があり、なりたちがある。(表意文字)だから新しい漢字を覚えるにはその意味を考えて覚えれば早く正しく書けるようになると思っている。字には難しい形のものも多くあるので自分流に誤った筆順をそのままにするのではなく、正確に書く習慣をつけていくことが大切である。字典を常に持つこと、疑問に思うことはすぐ辞書を見る。正しい字を正確に書くことが大事なことであると共に己の教養にもつながるであろう。

昨日が今日に成り二十一世紀です。正に若者の時代になりつつある現在、自分の言葉で正確にものを伝えるためにも文字は必要である、「出藍の誉れ」待っています。

本年も御支援頂きました数々の団体、運営に当られた関係各位、又ボランティアの皆さんに感謝致します。

 

 

 

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