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表1. --AUSSによる岩石の推定移動量

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注:衝撃番号2から6については、衝撃の発生順を示す意味ではない、また、その発生順を決めることはできない。

注20 1992年8月7日発生のクイーン・エリザベスII(2)乗揚地点海域の調査。

1992年12月15日マサチューセッツ州アメリカン・アンダーウォーター・サーチ・アンド・サーベイ株式会社発表。

 

1993年のNOAAによる海底調査結果…1993年4月のルードは、衝突した、キューナード社とAUSSによるところの、6個の岩石の水深を調査するため乗揚地点に戻ってきた。予備調査結果では、衝撃発生個所2、4、5(RR II)と6のMLLW時における水深は、それぞれ35.1、35.7、35.1、36.1フィートであった。衝撃発生個所1と3については、未だ、再調査が行われていない。ルードの潜水夫は、衝撃発生個所6の地点をAUSSの発表地点から西北西方ほぼ31メートルのところであると確認した。

 

1992年のNOAAによる調査とキューナード社・AUSS共同調査との比較…衝撃番号1と5は、NOAAによりRR I、IIと呼ばれることになった。NOAAは、潮高(+)0.8フィートとして、事件発生前にはRR Iが水深35.0フィート、RR 2が34.4フィートであったと発表している。これと対比し、AUSSの調査では、事件発生前の水深は、AUSSで計算した潮高(+)0.6を加えて、RR I(1回目の衝撃。)とRR II(5回目の衝撃。)で、それぞれ33.6、31.6フィートであったと報告されている。別の言い方をすれば、NOAA調査によるRR IとIIの水深は、AUSSよりも1.4フィート、2.8フィートだけ大きくなっている。報告されたRR Iの水深の違いは、NOAAが衝撃によるRR Iの上下移動を考慮しなかったことによるものと思われる。(NOAAの潜水夫は、岩石の上下移動量を調べなかったし、移動があったことにも全く気付かなかった。)これに対してAUSSは、衝突によって1フィート下方への動きがあったと推定した。

 

 

 

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