資料:日本・韓国業界インタビューより作成
日韓両国のシェアは、竣工量では逆転こそ見られないもののシェア格差は縮小傾向にある。また、受注面では、1999年に韓国が日本を上回った上、2000年上半期は、韓国が日本を大きく上回っている。このように、日本のシェア低下と韓国のシェア上昇により、日韓両国の造船業は、名実ともに激しく拮抗する時代を迎えたと言える。
韓国のシェア上昇は、価格競争力向上、非価格競争力での日本へのキャッチアップを軸にしている。価格競争力の源泉は、単にウォン安に留まらず、規模の経済性を活用した生産性の向上、調達コストの削減といった企業努力をベースにしている。また、非価格競争力では、既に、VLCC、大型コンテナ船では日本に肩を並べる水準に達したほか、ケミカル船や客船といった高付加価値船への取り組みを強化しつつある。このようなことから、今後、韓国造船業の攻勢が続くと考えられる。