4.3 e-サービスプレイス実現に至るステップ
前節において高度に情報化された舶用機器アフターサービス事業(e-サービスプレイス)の姿を描いたが、ここではその姿に至るまでの段階的なステップ、それを実現するために必要な対応を示していく。
(1) ステップ1 (啓蒙、プロモーション、コンセンサス形成)
・まずは、既存の情報コンテンツによるe-サービスプレイスの立ち上げが望まれる(図4-8参照)。特にここでは立ち上げのスピードが重視される。本ステップは、e-サービスプレイスの試行による、内外航の船社・船舶管理会社および舶用メーカヘの啓蒙、両者のコンセンサス形成の段階である。
・アフターサービスの充実とは、すなわちサービスを提供する側(舶用メーカ)と受ける側(船社・船舶管理会社)に密接な関係を構築することに他ならないが、残念ながら現時点ではそのことに対する十分なコンセンサスができていない。
・上記の現状を打破するには、もはや机上の議論のみでは不可能であり、具体的に互いがe-サービスプレイスの姿を体感できる場が必要となる。当初は有効性について懐疑的な対応にならざるを得ないかもしれないが、まずは実行に移すことが何より肝要である。
・したがって、本ステップでは情報コンテンツについて共通化、標準化を図ることはせずに、各社各様のコンテンツを持ち寄る形態となる。
・舶用メーカ側、および船社・船舶管理会社側の両者が、e-サービスプレイスの姿を体感し、有効性を感じるに至れば、当然に情報コンテンツのさらなる充実、また情報コンテンツの標準化等に対する要望が喚起される。そのようになることが、ステップ1の主たる目的である。