3.2.3 マイクケース指向性
今回の装置ではマイクユニットを4個設置することになるが、設置の簡便性を考え、箇所に4つのマイクユニットを設置することにした。そのため、各マイクユニットには強い指向性が求められる。また、指向性が強いということはマイクの上下の音を聴取しにくいことになり、自船の騒音を拾いにくくなるというメリットもある。マイクケースBがどの程度の指向性を持っているのかを調査した。
指向性の調査を行うに当たり、図6のような実験装置を無響室内に構築した。その上で、指向性を調べた。結果を図7に示す。この結果より、マイクケースBの指向性はこの装置に使用するに十分であることが確認できた。
3.2.4 マイクケース調査結果
以上、マイクケースに対して周波数特性試験、指向性試験を行った。それらの結果より、マイクケースBを使用すれば、70Hz〜820Hzの周波数の音響信号を十分に受信することができることがわかった。また、鋭い指向性を持つため、4つのマイクユニットを非常に近い位置においても方向の判別を行うことができるということが確認できた。