2. 測量マニュアル〈平板測量の方法〉
測量実習は、主に樹木の位置及び群落の位置・範囲を求める方法として平板測量を行います。平板測量とは、平板測器を用いて地形、建物などを測量する方法で直接現地で地形図を作成します。
■測量の原理及び器材
(1) 原理
・地上のA、B、Cを測量したい場合。図1-1の通り地上のA、B、Cを測点としたとき、A点に平板を据え付けます。(据え付けることを平板の標定という。)
・地上のA点に対応する平板上の点をa点とします。(このa点は、A点の鉛直線上にあります。)
・図上のa点を基準点としてB、Cの方向を視準(見透かすこと)して方向線を描きAB、ACの水平距離を測定します。
・この距離を縮尺(1/M)でB、C点を図上にプロットすると図上にb、c点が求まります。
・図1-1に示す通り図上のa、b、c点と地上のA、B、C点は、∠bac=∠BACとなり、図上の△abcは地上のA、B、Cの3点を平板上(基準面上)に投影(形を写すこと)したものと1:Mの比をもつ相似三角形になっています。
以上が地上の測点を図上に写し取る原理です。距離とは、水平距離のことで、図1-2の間違った測りかた(斜距離)をした場合は、正しい測りかた(水平距離)に換算しなければなりません。
現地での1mは、縮尺1/100では図面で1cm、縮尺1/200では図面で5mmとなります。