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6 浮野の里整備計画

 

6-1 区域の設定

 

1) 浮野の里区域の設定

 

これまで地元の活動経緯のなかで設定された浮野め里区域を、周辺を含めた地域資源の価値や魅力と照らし合わせて再検討した結果、現状より拡大することが望ましいと考えられる。拡大のポイントは、文化資源としての斎藤与里記念公園、すぐれた景観資源が残されている多門寺の又根地区および西中通り地区の一部を加えることにある。これによって、地域資源をより生かすための全体的な回遊効率と回遊の選択性も高まることになる。

 

2) 環境保全区域の設定

 

環境保全区域設定のポイントは以下の2点である。

・保全に値する環境と保全対象要素を明らかにする

・保全に値する環境と保全対象要素を地域的なまとまりのなかでくくる

地域の資源特性からみて、保全に値する環境とは、「伝統的に培われた農村環境および、それらと一体的に地域の良好な環境維持に寄与している自然」ということがいえる。そのなかの保全対象要素としては、農耕地(田、畑、果樹園)、田堀、アシ原、クヌギ並木、屋敷林、生け垣、かまえ堀、鎮守の杜、竹林、植物群落、木立などが該当する。

このような要素で構成され、地域のなかでひとつのまとまりとして良好な環境を形成している範囲を、環境保全区域としてくくることができる。この場合の環境保全区域は、浮野の里のように利用することが保全の前提になっているわけではないため、浮野の里の範囲とは必ずしも重ならない。

 

 

 

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