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Q203 アーバンカルチベーションとは何か?

A203 右肩上がりの成長期の資源浪費型の大規模地域開発のありかたに対して、いまある資源を有効に維持活用しながら、持続可能な地域社会を形成して行こうという開発概念。1998年に開催された横浜市主催の国際会議「横浜都市デザインフォーラム」で金沢区がそれまでの地域まちづくりの実績を踏まえて、提出した概念。

 

Q204 地域文化生活圏とは何か?

A204 現代都市における生活圏は、通常、鉄道や道路などの交通網によって形成されているが、地域文化生活圏とは、地域の歴史的つながりやランドスケープの広がりに基づいて、地域の住民組織やNPOが自ら形成する生活圏として位置付けられる。市民の生活行動が広域化することで、職・住が遊離した現代社会に対して職・遊・学・住が一体化した生活圏を形成してゆこうというアンチ・テーゼ的な概念。

 

Q205 地域の総合的な学習にどう取り組む?

A205 2002年の学習指導要領から本格的に全国の小中学校で導入される予定の「総合的な学習の時間」は、ともすれば学校が地域の人材や資源を一方的に利用するだけといった形になりかねない。

金沢八景クラブの試みは、単独の学校主体ではなく、地域(金沢八景倶楽部)が主体になり複数の学校を連携ネットワークする形で、プログラムを企画実施するため、オルタナティブな地域−学校相互交流型の総合的な学習のプログラムのプロトタイプを創出した。

 

Q206 地域通貨とは何か?

A206 円とは違う地域独自に発行する「お金」。地域住民相互のボランティア活動の仲立ちをすることで活発化させ、円では得られない暖かい関係を地域コミュニティに生み出すことを目的に適用される制度。エコマネーとも呼ばれている。

今回の金沢八景大作戦の運営システムには、この地域通貨の考え方が取り入れられており、3月の六浦湊祭りで具体的に実験される予定。

 

Q207 「半公共空間」とは何か?

A207 行政が管理運営する「公園」のような空間と異なり、原則として私有地であるため民間に維持運営がまかされていながら、地域の公共財産としての価値を持つ空間。かつては、入会地のように地域共同体が管理していたが、それが失われてしまっている現在、その維持管理の責任が個人の地権者に負わされているケースが多い。今後、このような空間をどのような形で保全活用して行くかは地域社会の大きな課題となろう。

 

Q208 公有水面におけるパートナーシップ型合意形成

A208 将来の沿岸・水面利用のあり方について、行政や一部の水利権者が決めるのではなく、地域全体の多様な主体相互のパートナーシップによって、具体的なアクション・プログラムを通じて、合意形成してゆこうという考え方。

 

 

 

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