ピッチングフォームを熱心にする柴田保光さん。その眼差しは教わる方より真剣です。
参加者より…
これぞ、プロのコーチ
深沢クラブ監督 (全国野球振興会理事) 池井優
「いいかい、ボールはタマゴを割らないようなつもりで捕るんだよ」。
自ら腰を落とし、捕球をしてみせるのは石毛宏典さん。西武ライオンズでリーグ優勝、日本シリーズでも大活躍し、コーチの勉強に渡米までした実績に裏付けられた明確でわかりやすい指導ぶりに少年達は目を輝かして聴き入る。
5月5日こどもの日、快晴に恵まれた青空の下、全国野球振興会・日本プロ野球OBクラブが派遣した“親分”大沢啓二さん(元日本ハム監督)、森徹さん(元中日)、村上雅則さん(元サンフランシスコジャイアンツ)など、かつてプロ野球選手として活躍した人々が「少年に正しい野球を教えよう」と文字どおり手取り足取り守備、打撃、ピッチングなど丁寧にコーチしてくれた。
少年達だけではない。大沢親分は子供の親を集めて、野球をやったことが自分の人生にいかにプラスになったか、子供が野球をやることで、学校や塾の勉強以外にいかに学ぶことが多いか熱弁を振るった。
日本で一番遅れているのは良い指導者の存在だ。情熱は人一倍もちながら、正しいコーチのやり方を知らず戸惑っている人がいかに多いことか。今日の試みは、世田谷区軟式野球連盟に新しい風を送り込んだといっても良いであろう。