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3月16日(木) ―午後

 

○本日のスケジュール・内容

 

○DOH(Department Of Health)訪問

Communicable Disease Control ServiceのDr. Jesus Abellaから、フィリピンにおけるハンセン病の歴史と現状についての講義を受けた。1904年にCULION島にハンセン病療養所Leprosariumができた。1906年に隔離法が制定されたが、1964年に廃止され、新しく非隔離法が制定された。治療としては、MDTが1985年に2つのProvinceで、1989年にフィリピン全土で実施された。疫学的には、Prevalence Rate(有病率)が1998年には0.9/10,000人まで減少したが、逆に新規の発症率は横ばい状態で4.7/100,000人である。現在7,005人の患者がハンセン病の治療を受けているが、active treatmentを受けている患者は100人以下である。目標としては、4〜5年後にはハンセン病の患者をなくしたいそうだ。

ハンセン病が今回のフェローシップのテーマの一つとしてあったわけだが、日本とフィリピンにおけるハンセン病の現状を比較することができた。特に、みんなの関心はハンセン病の患者に対する差別にあった。日本では患者の家族まで差別というものが及んでいた。一方、フィリピンでは患者だけが差別を受けていた。その理由としては、隔離法がなくなってずいぶん経つので、ハンセン病に対する恐怖心が少なかったからだと思われる。また、フィリピンにおいては政府からの患者に対する生活保障が行われていないので、自分たちで生活を支えなければいけないという問題があった。

ところで、Drのスペイン訛りの英語は聞きとりにくかったが、彼の私達に伝えようとする熱い気持ちが感じられた。また、講義終了後フィリピンの伝統的な揚げバナナのもてなしを受け、大変おいしく頂いた。(ちょっとボリュームが多かったかも?)

 

この夜はUPの学生と一緒に、お互い色々な話をし、昼問とは違う面を垣間見る事が出来て良かった。 (石井)

 

○3月16日 今日の一言

田中:いよいよ終わりが近づいてきました。本当にさびしいです。日常にもどれるだろうか。

目原:あと2日。がんばって起きます。

土屋:早寝早起きがすっかり定着して快調快調。石井:疲れがたまっているけれど、充実して楽しい毎日。

堀内:今日の保健所はマニラの中でのモデル地区にあるようで、他の保健所より設備が整っていた。PTのOP活動を見学でき、地方と都会の器具、人材の格差を感じた。

神山:UPで見たことはきっと忘れないと思う。日本の環境は本当に恵まれていると思った。

門田:今日は、最後の夜。皆と話したい。ねむい。

岡村:夜のミーティングもとりあえずあと1回。飲んで語ろうよ。

渡:UPの学生はDiscoでもおしゃれでかっこよかった。皆と過ごす最後の夜と思うと感慨深い…。

下島:フィリピン大学でのハロハロおいしかった。学長がウチの大学の某教授に似ていてビックリした。

清水:フィリピン大学病院は日本以上に患者さんであふれかえってた。

吉國:フィリピン大学の学生といろんな話ができてよかった。

里野:UPの学生との2次会。3人しか残らなかったけど、将来の夢とか話せてたのしかった。

 

 

 

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