加藤知子
(ヴァイオリニスト)
4歳よりヴァイオリンをはじめ、三瓶詠子、故久保田良作、江藤俊哉の各氏に師事。第47回日本音楽コンクール・ヴァイオリン部門第1位、レウカディア賞受賞。翌1979年、海外派遣コンクールで特別賞を受賞し、米国のニューイングランド音楽院へ留学。ドロシー・ディレイやローレンス・レッサーに師事。1980年に桐朋学園大学卒業後、タングルウッド音楽祭に参加し、メイヤー賞を受賞。アスペン、ヘルシンキ、ライプチヒ室内楽音楽祭等数々の国際音楽祭に出演。マルボロ音楽祭では1983-84年にわたりルドルフ・ゼルキンらの指導を受けた。1981年9月から文化庁派遣研修員として、2年間ジュリアード音楽院に留学。サミュエル・ローズやロバート・マンらに師事。1982年、第7回チャイコフスキー国際コンクール第2位を受賞。
1983年に帰国し、東京文化会館でデビュー・リサイタルを行う。以後、国内はもとよりアメリカ、ヨーロッパ、南米、韓国、中国、モスクワなど各地でオーケストラとの共演やリサイタル・ツアーを精力的に行う。1993年にはアルゲリッチ、マイスキーらとの共演も高く評価された。1995年サントリーホール大ホールでのリサイタルは、「持ち前の美音と大らかな音楽的解釈で、客席を埋め尽くした聴衆にヴァイオリンを弾く喜びを伝えることに成功した」と絶賛され、また1996年クリヴィヌ指揮リオン管弦楽団との共演は「特にスケルッオやアンダンテ楽章での熱い情感を込めた歌は、聴き応え十分であった」と絶賛された。
ソロ活動のほかに、室内楽リリア・アンサンブルの中枢として活躍。またアンサンブル神奈川、ATMアンサンブルなどの室内楽も恒常的に行い、若手演奏家を音楽界に精力的に送り出している。NHK-TV、FM番組にも出演している。
今シーズンは、関西フィルハーモニー、東京都交響楽団、札幌交響楽団、神奈川フィルハーモニー、サンクトペテルブルク交響楽団との共演が予定されている。また、4月にはバッハ無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータのCDをリリースし、高く評価されている。