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3) 部分負荷最適制御方式の開発

部分負荷時の効率向上のため、圧縮機入口可変翼、タービン入口ノズルを用いた最適制御方式についても、上記シミュレーションモデルを用いた検討を通して、制御ロジック設計を行った。圧縮機入口可変翼については、環境条件の変化に対してガスタービンの動作点が常に最適な状態となるようにこれを補正する制御方式、またタービン入口ノズルについては、再生器が常に効率のよい状態となるように排ガス(再生器入口)温度を制御する方式について検討し、それぞれシミュレーションによりその効果を確認した(タービン入口ノズルによる排ガス温度制御検討例については図3.1-2参照、全体制御系統については図3.1-3参照)。

4) 舶用対応制御システムの設計

本制御システムは舶用機器として実船に搭載されることも視野に入れており、そのため実際の制御システム設計においては、船級認定、冗長化対応を考慮した設計としておく必要がある。陸上実証試験用の制御システムは、上記の制御方式の検証を目的とした試験設備であることから(一部機能を除いて)実際に冗長化構成までは行わないが、制御装置自体の設計においては、船級認定および冗長化へ対応できる構成を意識して設計している。

また、実船搭載時の省力化や操船室での集中監視を考慮して、制御装置の状態を遠隔で集中して監視できる監視装置を設けた。図3.1-4には、陸上実証試験用の制御システム全体構成を示す。

 

 

 

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