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3) 高温化(冷却翼);さらに、熱効率向上のためタービン入口温度は同クラスの従来ガスタービンより高い1,200℃に設定した。このため、高温化を目指した冷却翼の開発が必要である。このための研究を実施する。

4) 部分負荷効率改善;舶用エンジンとして部分負荷時の熱効率向上も重要な課題である。この部分負荷効率改善を狙った可変型SMGTも開発する。これはパワータービン静翼を可変としたもので、これで部分負荷時に流量制御し、熱交換器入口の排気ガス温度を定格運転時と同じに高く保つことにより熱効率向上を図るものである。可変型SMGTは同時に、軸流圧縮機も可変静翼とする。

 

1.2.3 船舶対応技術

舶用エンジン固有の課題として、塩分や燃料成分による材料腐食対策、波浪等による急激な負荷変動に対する適切なエンジン制御、また、船体動揺がガスタービンに与える影響対策がある。これらの対応技術として、各種材料(コーティング含む)の耐食性評価試験、最適制御システムの研究開発、船体動揺によりガスタービン各部に生ずる変形・応力解析による評価を行う。

また、船内メンテナンス作業軽減やメンテナンス・サポートの円滑化を図るためSMGTの故障診断・運転支援システムの研究開発も行うこととした。

次章以下で、これまでの研究成果を述べる。

 

 

 

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