プレジャボートの子供対策
この事故の後、手元のモーターボートの雑誌をめくって見たら、アフトコックピット周辺の構造(ハンドレールを含む)は全くといってよいほど子供の海中転落を防ぐものになっていないのに気が付きました。
例えば、巡視船では何らかの催しで大勢の市民を乗船させる場合(子供も多い)は、ハンドレールにネットを張って乗船者の転落を防止しています。
プレジャーボートで家族皆が楽しむ人が増えている現在、メーカーでもブルワークやハンドレールの改善を行い、または子供が乗った場合のみにハンドレールなどに取り付ける格子状のものやネットを装備品として付けることが望まれます。
なお、船具屋さんなどに頼めば、取り外し可能なネットを作成してもらえます。
着衣型救命衣と防水型携帯電話
船舶海難発生場所の大半(約8割)は沿岸から3カイリ以内の海域ですし、約9割は12カイリ以内で発生しています。また小型船舶の海難の大半、海中転落の大半はやはり沿岸近くで発生しています。
一方、最近、漁船、プレジャーボートへの携帯電話の普及が著しいといわれています。
そこで着衣型救命衣のポケットに防水型携帯電話を入れて常時着用していれば、海中転落時はもちろん、突然の転覆や衝突されて海へ投げ出されても、すぐに連絡ができ、浮いているため早期救助が可能になります。これが現在私が唱えている理想の姿です。なお、携帯電話の防水パックが市販されています。携帯電話をビニール袋で二重に包んだものを首から下げていて海中転落時に役立った事例があることを参考に付言します。
日本海難防止協会「海と安全」2000.8月号より転載したものです。