ITTCのウエブサイトは現在は韓国のKRISOにあるが、恒常的なものとその期ごとに変わるものとに分け、恒常的なものは評議会のセクレタリーのところ(現在はスウェーデンのSSPA)に、その期限りのものは理事会のセクレタリーのところ(現在はイタリアのローマ水槽)に置くことにした。なお恒常的なもののアドレスはwww.ittcdoc.orgである。
3 ITTC理事会
理事会はITTCの活動の執行機関であり、メンバーの加入、人事、本会議の開催などを討議・決定している。
今回もイランの海事研究開発センターから加入の申請があり、承認した。ここで少し議論になったのはイランの属する地域である。ITTCは世界を6つの地域に分け、それぞれ理事会メンバーが担当しているが中東の研究機関は初めてである。東アジアでなくヨーロッパでもないが、南ヨーロッパの理事が担当することになった。
今期(23期)の本会議は2002年9月イタリアのベニスで開催されることが決まっている。9月の何時開催するかは、8日から14日の週と仮に決めたが、あの有名な「ベニス映画祭のない週にしたい」ということでまだ最終決定ではないとのことであった。
その次(24期)はイギリスに打診してみることにしたが、25期(2008年)の開催には日本に期待の視線が注がれている。ITTCの将来をどう考えるか、日本のコミットメントは?本会議を日本で開催する意義は?など、そろそろ議論を始める時期であろう。
4 B600水槽
シンポジウムの期間中の9月19日にB600水槽のお披露目を兼ねて見学会が行われた。B600水槽の仕様は
長さ:545m、幅:15m、水深:7m、
電車の最大速度:12m/s、
造波機による最大波高:1m、周期:0.3-5s
であり、最大10mの模型まで試験できるよう設計されたとのことである。また写真に見られるように左右で電車のレールの高さが異なっているというユニークなものである。(写真で右側のレールが2mあまり高い)これは水槽の中央部の側面から模型船を出し入れできるようにするためだとのこと。
「この時期、これだけの水槽を作るとはすごいね」「幅がちょっと狭いのではないか」「レールの高さが高いとメインテナンスに不便ではないかな」などの感想が聞かれた。見学時にはまだ電車は動いておらず、造波機を駆動させて波高が1mにもなりそうな波を発生させているのが印象的であった。