取水管システムの設置作業過程においては、折れ・絡まり・圧壊の懸念がもたれるために可能な限りの対策を施して設置作業を実施しているが、取水管を一旦海中に投入してしまうと深海に到達するまでの取水管の挙動と異常の有無を確認する手段がない。
しかし、万一取水管に異常が生じているとポンプ揚水時の取水管内抵抗や揚水流量に変化があり、これらから取水管の異常の有無を知ることができる。
「海ヤカラ1号」の再設置完了後直ちに揚水を実施して、設置作業過程において取水管には異常発生の無いことが確認された。
取水状況から異常の有無を判断する方法として、吸込揚程、揚水流量、表層水〜深層水の温度差の実測値と予測計算値とを比較して3項目共に近似していることを確認することが有効と考えられる。
