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第1章 調査研究事業の概要

 

1. 調査研究名

洋上設置型海洋深層水取水装置による海洋深層水の調査研究

 

2. 事業実施主体

沖縄県海洋深層水開発協同組合

 

3. 事業の目的

四面を海に囲まれた我が国にとって、再生循環の特性を有する海洋深層水の資源利用は、食糧生産、環境保全、省エネルギーの立場から非常に重要な研究開発課題である。

本調査研究は、平成11年8月に台風の影響により係留索が破損して回収した洋上設置型海洋深層水取水試験装置の改善・修復による実海域への再設置を通じて、我が国の200海里経済水域の中でも広大な面積を有する熱帯外洋域の貧栄養海域における深層水活用による基礎生産増強のための深層水取水装置の開発と、植物プランクトン等の基礎生産増強のための研究、及び魚介類及び生物細胞等を試験材料とした、深層水成分による鮮度保持等の生物効果の生命科学的な研究を通して、新規産業の創出と地域の活性化に資することを目的とする。

 

4. 事業内容

本調査研究は、洋上設置型深層水取水装置の開発、海域肥沃化、深層水成分による鮮度保持等の生物効果の研究等、新規産業の事業化に向けた研究を行う。

 

1] 洋上設置型深層水取水装置の開発及び修復技術の開発

a 回収した海上ブイの修復

(a) 海上ブイ本体の損傷箇所の復旧(支持脚損傷の復旧、塗装)

(b) 中空スペースの有効活用(湧昇機構他)

(c) 観測機器の装備(記録式深度計(ブイ)、係留・取水系張力計測装置等)

b 深層水取水ラインの改良・設計・製作

(a) 連結シャックルの改良(ピン固定の信頼性改善→新規設計、製作、試験)

(b) カテナリー検討(カテナリー計算プログラムの改善)

(c) 取水系張力計測装置(ロードセルを装備してディッキ上で記録)

(d) アンカーの合理化(把駐力の確保、再利用型アンカーの調査)

c 係留ラインの改良・設計・製作

(a) 取水系張力計測装置(ロードセルを装備してディッキ上で記録)

 

 

 

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