あらすじ
(近松門左衛門作 下関猫魔達(しものせきねこまた))
長門の国は下関。闇の中に松明の火が浮かぶ住吉神社和布苅神事の夜、小夜照姫と浅平は互いに心引かれながらも、月日のみが過ぎていく…。
ある日、小夜照姫は湯治のため、瑠璃ヶ崎の薬師堂へ向かった。湯治場に着いた姫は、浅平と添い遂げられるように寅の絵馬を描いて願をかけようとする。そこへ、姫に思いを寄せる僧・大弐が現れ、姫に言い寄る。困った姫は、絵馬の出来るまで待ってほしいと告げ、大弐は絵の手本となるようにと猫の姿を真似てみせる。
そのような中、小夜照姫の継母とその弟・行山は、かねてより姫と下関を治める父・義照を殺し、家を乗っ取る陰謀を抱いていた。ところが、行山一味は姫と間違えて大弐を風呂で蒸し殺しにしてしまう。殺された大弐は、姫への逆恨みから猫の姿に変じてしまう。
化け猫となった大弐、姫をおとしいれようとする継母と行山一味、そして小夜照姫と浅平の恋の結末は…。
ながと近松実験劇場とは
財団法人ながと広域文化財団の自主文化事業の一つで、長門に出生伝説のある近松門左衛門の優れた作品を現代風に脚本化し、現代劇として今日に復活させるという試みです。プロの役者とオーディションにより選ばれた地元アマチュアが共同し、5ヶ年計画で10本の舞台を作り上げていきます。
キャスト
●シンポジウム
鳥越文蔵(ルネッサながと館長)
渡辺保(ルネッサながと芸術監督)
利重忠(郷土史研究家)
●配役
