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究極の「健康(HEALTH)」は完壁な自己をつくりあげることにあるのではなく、あるがままの自己の全体(WHOLE)を受容し、いのちの根源である「聖(HOLY)」にそっくり委ねること。生も死も超えた「永遠のいのち」に抱かれて安らぐことにあるのかもしれません。

少なくともこう考えることで、人間は自分のいのちの本質に目覚め、自己絶対化することも自己卑下することもなく、自らを省みる契機をもつことができます。大いなるいのちの根源に抱かれ委ねられたいのちであればこそ、死すらも絶望ではないのです。「死よ、おまえの刺はどこにあるのか」と恐れや強がりからではなく、声高らかに宣言し、輝く終末を迎えることができるのです。

スピリチュアル・ペインは、このインスピレーションへと私たちを招く、貴重なきっかけとなり得るのではないでしょうか。痛み、苦しみ、理不尽なこと、それが真摯に問われ、それを突き抜けたとき、人は自分のいのちの深い根源を見いだすのです。

 

回復するいのちの輝き

 

健康とは「あたま、からだ、こころが共に癒され、本来の自分を回復した状態」だといえます。そして、「本来の自分」は決して孤立した存在ではなく互いに支え合っている。大自然のすべてのいのちがそうであるように共に支え合い活かし合い、そしてすべては深いいのちの根源に支えられている。それに気づき受容するとき、私たちのいのちが本来の輝きを取り戻します。「痛み」による「自己の破れ」は、この真実への入り口、「狭き門」でもあるのです。

 

 

 

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