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本調査は日本財団の助成金事業です。

 

「気候予測のための海洋観測促進に向けた調査」

アンケートへの協力のお願い

 

平成12年7月

財団法人日本気象協会

国際事業部長 赤津邦夫

 

近年、我が国をはじめ世界各地で様々な異常気象が発生しており、それによる自然災害も多くみられます。こうした被害の防止・軽減のためには気候予測技術の確立が緊急の課題であり、的確な気候予測を実現するためには、全球規模での海洋状況の監視とエルニーニョ現象等の海洋現象の理解・予測が不可欠です。

全球規模で海洋の状況を監視するためには、世界各国の産官学が一体となって海洋観測の促進と強化に努める必要があります。このための主要な試みとして、世界の海洋に中層フロート(浮き沈みすることにより水温・塩分等を観測する装置)を高密度に展開する計画、すなわちArgo計画*が推進されようとしています。

Argo計画等の全球規模の海洋観測の推進には国際的な理解と協力が不可欠であり、日本国内においても、さらなる海洋観測網の整備を促進する必要があります。

このため、(財)日本気象協会は、気侯予測における海洋観測の重要性を再確認し、さらに海洋観測の促進の方策を検討するため、海洋観測促進に向けての国際会議および講演会を平成12年10月に東京で開催することとしています。本国際会議および講演会の成果により、Argo計画の促進、さらに、気候予測の改善が図られることが期待されます。

本国際会議での検討のために、気候予測及び海洋観測の現状及び課題について、別添の質問票により、国内外の実状を調査・把握したいと考えております。この調査は、国際会議での議論を実り多いものとすると同時に、結果を取りまとめてご協力いただいた方に報告させて頂く予定です。

また、アンケートの取りまとめ結果については、広く一般に公表する予定ですが、個々の回答や機関名は公表致しません。

ついては、ご多忙のところ大変恐縮ですが、異常気象等に伴う自然災害の状況および海洋観測の状況・課題等を、お聞かせいただければ幸いです。それぞれの項目については、次の通り設問を用意しております。回答へのご協力をお願い致します。

 

* Argo計画(高度海洋監視システム):中層フロートを全世界の海洋に展開し、表層から中層(水深約2000m)までの水温塩分等を観測する計画をいう。海洋の状況把握のために重要なデータを取得することで、気候に大きく影響する海洋循環等の状況を把握し、数ヶ月から数十年の気候変動研究及び長期予報の精度向上に寄与すると考えられます。Argo計画の詳細については、添付資料-Iを参照して下さい。

 

 

 

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