第4章 台風域内の気圧分布
本章では、日本の気象官署で観測された海面気圧データを収集し、台風域内で気圧がどのような分布をしているかを、既存の経験式と比較した。
4.1 既存の経験式
台風の気圧分布を表す経験式については、平成11年度事業の報告書第4章に代表的な経験式を記載した。以下では本章で用いた4つの経験式について再掲する。
(1) Bjerknesの経験式

(2)Takahashiの経験式

(3)Fujitaの経験式

(4)Schloemerの経験式

ここで、P∞:台風の影響の無い外側の気圧(1010hPa)、Pc:台風の中心気圧(hPa)、r:台風中心からの距離(km)、P:台風の中心からrkm離れた地点の気圧(hPa)、ΔP = P∞- Pc:気圧深度(hPa)である。