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■我が国のエネルギー消費

我が国の最終エネルギー消費は1960年代には経済成長を背景に大幅な増加を続けましたが、第1次石油危機(1973年)及び第2次石油危機(1978年)の後に一旦減少傾向で推移しました。しかし、1983年以降は再び増加に転じており、1998年には原油換算で約3億9,000万klとなっています。

1998年度の最終エネルギー消費量を部門毎に見ると、産業部門は、全体の消費量の約半分を占めているものの、省エネルギー化が大きく進展し、最終エネルギー消費量は1973年比2%増にとどまっています。

これに対し、民生、交通部門はそれぞれ全体の消費量の4分の1を占め、また、1973年比でそれぞれ98%増、109%増と大幅に増加しています。その理由としては、自動車の利用等快適さや利便性を追求するライフスタイルの浸透等が挙げられます。

 

最終エネルギー消費(部門別)の推移

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資料:総合エネルギー統計

 

■我が国のエネルギー消費の石油依存度

我が国は、そのエネルギー供給源の6割弱を石油製品(ガソリン、灯油、軽油、重油、ジェット燃料等の燃料油、LPG等)に依存しており、そのほとんどを輸入に頼っています。原油の輸入を国別に見ると、第1位は13年連続でアラブ首長国連邦で、中東地域への依存度が85%にもなっています。

1998年度のエネルギー消費の石油依存度は60%で、第1次石油危機の68%と比較して減少しています。各部門毎に見ると、産業部門及び民生部門においては石油依存度が減少していますが、交通部門(自動車、鉄道、船舶、航空機)においては、1973年度とほぼ同じ割合で推移しています。

 

原油の国別輸入割合(1998年度)

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資料:エネルギー生産・需給統計年報

 

部門別エネルギー消費の石油依度

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資料:総合エネルギー統計

 

 

 

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