※京都メカニズム
各締約国が進める温室効果ガス削減を補完するための国際制度。柔軟性措置と呼ばれる3つのメカニズム(排出量取引(ET)、共同実施(JI)、クリーン開発メカニズム(CDM))を指す。COP4のブエノスアイレス行動計画では、CDMを優先させ、COP6までにこれらの制度の内容を決めることとされた。
ET:進国間で与えられた排出枠の一部を売買するシステム
JI:先進国間で温室効果ガス削減や吸収増進の事業を行った場合に削減単位を関係国で移転できるもの
CDM:先進国が途上国で実施した削減事業について、先進国が削減単位を獲得できる制度
エコモデータファイル
我が国の運輸部門における二酸化炭素排出量の削減状況
Q:平成9年12月の気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において採択された京都議定書の温室効果ガス削減目標の達成に向けて、我が国の運輸部門での二酸化炭素排出削減の状況はどう進んでいるのでしょうか。
A:我が国の運輸部門の二酸化炭素排出量について、このまま何も対策を講じない場合は、2010年度に1990年度比で約40%の増加(基準ケース)が見込まれていますが、我が国政府は、諸施策の実施により1990年度比17%の増加、すなわち1995年度の排出量と同水準に抑える(対策ケース)ことにしています。2010年の二酸化炭素排出量を1995年度と同水準に抑えるためには、何も対策を講じなかった自然推移時に比べて1300万トン(炭素換算)の二酸化炭素の排出を削減する必要があります。
しかしながら、1998年度時点で1990年度比21%増と、既に2010年の抑制目標(17%増)を超過している状態にあり、京都議定書の目標を達成するためには、我が国の運輸部門からの二酸化炭素排出量の削減を一層進めることが重要です。