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IV 視覚障害者の介助

 

1. 視覚障害者とは

 

視覚障害者に携わる上で最も重要なことは視覚障害者を正しく理解することです。とかく視覚障害者というと、特殊な存在のように見られがちですが、端的に言えばあなたが目をつぶったままの状態、それが実体です。

例えばわずかな時間でも、目をつむったまま生活を経験していただければ、視覚障害ということがどういうことができます。その他は健常と同じで、性格も違えば思想、嗜好はもとより行動力等すべて一人一人異なります。特に、相手の性格を読みとり接することが、お互いの人間関係を保つ上で重要だと思います。

 

2. 視覚障害者に接するときは〜その基本的介助の方法

 

視覚障害者は何と言っても声が頼りです。従って、接する時は手を出す前に必ず声をかけ、名前を告げてください。

 

(1) 介助のポイント

1] 介助者の一方的『誘導』ではなく、利用者の判断に基づいたサポートを心がける。

2] 路面の変化や周囲の環境など、利用者の判断材料となる情報を整理して、ストレスがかからないように落ち着いて的確に伝える。

3] 利用者の歩調に合わせて、急にスピードを変えたりしてリズムをくずさない。

4] 利用者が聴覚や触覚(手で触れる)、方向感覚、歩幅を最大限に活用できるようにサポートする。

 

 

 

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