4条件間の歩幅の差について被験者内要因を変数にして分散分析を行ったところ、歩行条件の主効果(F(2.37,78.17)=2.90, p=0.052:自由度はGreenhouse-Geisserの修正による)は有意であるとは認められなかった。得られたp値が0.05に近い値を示したので、白杖の有無と誘導ブロックの有無を変数とした2×2要因の分散分析モデルにより分析を行ったところ、誘導ブロックの主効果(F(1,33)=8.00, p=0.008)に有意な差が認められた。なお、白杖の主効果と白杖と誘導ブロックの交互作用については、有意な差は認められなかった。
3.4 実験2の結果
誘導ブロックと警告ブロックの組み合わせによる異種2列の実験は、全被験者が、警告ブロック側から進入する試行(異2-1)と誘導ブロック側から進入する試行(異2-2)をそれぞれ1回ずつ行ったので、全部で68試行が行われた。全ての試行において、被験者はブロックを検知していったん停止した。停止後にどちらが警告ブロックであるか回答してもらったが、このとき1人の被験者が、異2-1で「わからない」と回答し、異2-2で「左側に警告ブロックがある」と回答した。その他の全被験者が、警告ブロックがある方向を正しく回答した。