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はじめに

 

鉄道駅における視覚障害者用誘導警告ブロックの整備は「公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者のための施設整備ガイドライン」に基づき着実に進められているが、視覚障害者のホーム転落事故は後を絶たない。現在、ホーム縁端に点状ブロックを敷設し、視覚障害者の転落対策を図っている。しかしながら誤認または検知できずに転落、または列車と接触する事故が発生していることから、緊急な対策が必要である。

このため、視覚障害者並びに鉄道総合研究所の協力により、点状・線状ブロックの敷設幅拡張効果の検証、並列施設に関する検知・識別性の検証の実験を行った。

その結果、本年度については、ホーム縁端部の誘導ブロック敷設の検証ができた。また、次年度「柱のための連続的に直線配置できない個所における配置方法」、「誘導ブロックによるホーム内外の検証実験」を得て、効果ある視覚障害者用の誘導ブロックの敷設を提言するものである。

これにより、視覚障害者の生命危険の回避並びに安全対策に寄与できれば最大の喜びである。

 

最後に本研究の実施にあたって、この取り纏めの労をお取りいただいた徳島大学の末田委員長をはじめ、終始熱心にご討議いただいた各委員の皆様、実験に協力いただいた視覚障害者の方々、鉄道総合研究所の方々に厚く感謝する次第である。

 

平成13年3月

 

交通エコロジー・モビリティ財団

会長 大庭浩

 

 

 

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