4. 複数のレーダー装置
4.1 2台のレーダーの備付けが要求される場合には、各レーダーが別々に運用でき、かつ、相互に依存することなく同時に運用できるように備え付けるものとする。非常電源が1974年のSOLAS条約第II−2章の適当な要件に従って、備え付けられる場合には、2台のレーダーは、この電源で運用できるものとする。
4.2 2台のレーダーが備え付けられる場合には、レーダー装置全体の融通性と有効性を改善するために、インター・スイッチング装置を設けることができる。
当該装置は、いずれかのレーダーの故障が他のレーダーへの電源の供給を妨げるか、又は悪い影響が起きないように設けるものとする。
2・4 決議A.823(XIX)自動衝突予防援助装置(ARPA)の性能基準に関する勧告
(1995年11月23日採択)
「ARPAの性能基準に関する勧告」の採択に先立ち、各国政府に対し次の勧告が行われた。
(a) 1997年1月1日以降に設置した自動衝突予防援助装置は、この決議の附属書に規定する性能基準に劣らない性能基準に適合すること。
(b) 1997年1月1日以前に設置した自動衝突予防援助装置は、少なくとも、決議A. 422(XI)に規定した性能基準に適合すること。
附属書
自動衝突予防援助装置(ARPA)の性能基準に関する勧告
1. 序文
1.1 自動衝突予防援助装置(ARPA)は、海上における衝突防止を向上させることを目的として、
.1 観測者が単一物標を手動でプロットする場合に行えるのと同程度に多物標についての情報を自動的に得ることにより観察者の作業負担を軽減させねばならない。
.2 連続的に、正確に、かつ、迅速に状況評価を与えなければならない。
1.2 ARPA表示器が、提供するレーダー機能は、使用モードに適したレーダーの性能基準(決議A. 477(XII))に適合しなければならない。
1.3 決議A. 694(17)の一般的要件のほか、次の最低性能基準に適合しなければならない。
2. 定義
2.1 この性能基準に用いられる用語の定義は、付録1に示すものとする。