(c) 取付けについて
1] テーブル上などに取付けるには、通しボルト、ナットを使用するのを原則とするが、軽量の場合には木ねじ止めとしてもよい。
2] 機器取付けボルトは、機器取付けボルト穴に適合し、機器の板と台の厚みに加えて、十分に締めしろのある長さのものを使用する。
3] ナットは二重ナットとするか、ばね座金など適当な廻り止め材料を使用して固定する。
4] 機器を締付ける場合、機器取付面と取付台面とは密着すること。
5] アルミニウムと鉄、アルミニウムと銅、鉄と銅など異種金属接合を行なう場合は、接触面に適当なめっきを施すか、適当なスペーサを挿入する必要がある。また異種金属と接触するボルト、ナットについても適当なめっきを施すなど、電触に対して注意すること。
6] 機器は設置導体を用いて真近の船体に有効に接地すること。
7] 船内装置は荒天航行中に観測者が寄り掛ることが多いので本体重量を支えるのみでなく、また、同時に振動や衝撃による加速度の影響を受けるので、船体に強固に取付けなければならない。
8] 配置、取付方法、接地方法のほか、機器配置に関しては無線機器メーカーの工事要領書に従って工事を行うこと。
(2) ナブテックス受信機
船橋又は船舶の上部に装備する。
捜索又は救助の情報を受けた場合の警報を船橋で聞取ることが必要なため、一般的に操舵室に装備する。
受信機は軽量・小型で、角度を変えられるコ字形取付台が付属されているので、卓上、壁、天井等自由な場所に容易に取付けることができるようになっているが、装備高さは操作の容易さやプリンタ用紙の交換を考慮して1,500mm〜1,800mm程度を標準とする。
ケーブルの導入口はすべて背面となっているので背面のスペースを十分にとる。図4・37は、計器棚等に装備した例を示す。