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これらの推定曲線は、トン数の分かった船の反射強度を追跡測定して、R4に反比例する曲線部のレベルからσを計算し、反射強度が急激に下がる曲線部分との変曲点の距離からHeを計算して、その船のσとHeとして両対数グラフ上にプロットすることによっている。そしてこのグラフ上にトン数の異なる多くの船について測定した値をプロットして、最小自乗法によって得られた曲線に最も近くて判りやすい曲線から得られたものである。

付録1 (6・4)式の証明

 

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附図1 経路差(R2−R1)の説明図

 

附図1より、R12=(Hs−He)2+R2、R22=(Hs+He)2+R2が得られる。

こゝで、R>>(Hs+He)>(Hs−He)であるから、

R1≒R+{(Hs−He)2/(2×R)}及び

R2≒R+{(Hs÷He)2/(2×R)}と置くことができるので、

経路差R2−R1は次のようになる。

R2−R1≒{(Hs+He)2−(Hs−He)2}/(2×R)≒2×Hs×He/R

従って、位相差βは次の式で与えられる。

β=(R2−R1)×2×π/λ≒(4×π×Hs×He)/(λ×R)

こゝで、Er=ρ×E0×e-jα

ただし、α=φ+βであり、ρは海面での反射係数、φは反射点での位相移動、βは経路の差による位相差である。

 

 

 

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