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4・7・2 信号対雑音比(S/N比)

静かな場所で電話をかけるときは小さな声で通じるが駅の公衆電話等は大きな声で叫ばないと通話ができない。情報を確実に伝えるには情報の大きさではなく背景の雑音を考慮する必要がある。これを信号対雑音比、S/Nと呼び微弱な信号を検出できる限界値を決定する。

S/N比の定義は電力のS/Nと電圧及び電流のS/Nに大別される。

102-1.gif

dBで計算するときは電力では10log、電圧では20logと対数の係数が異なることに注意が必要である。

 

4・7・3 雑音指数、NF

抵抗やトランジスタに電流を流すと熱を発生して温度が高くなる。温度を持つ物体からは熱雑音を発生する。

温度TK、抵抗値RΩの抵抗から発生する雑音を周波数帯域幅BHzの自乗型電圧計で測定すると(eN)2自乗平均電圧はナイキストが理論的に計算して

(eN)2=4kTBR (ボルト)2   (4・17)

として求めこれをナイキスト電圧ともいう。この(4・17)式の平方根をとると抵抗Rから発生する実効雑音電圧が求められる。ここでkはボルツマン定数である。

 

 

 

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