(11) ケーブル類の保護
(a) ケーブル類を規定の屈曲限度以上に曲げたり、ねじったりしてはならない。ただし、機器への導入部ではこの限りでない。
(b) 機械的損傷を受けやすい箇所や水や油の滴下する恐れのある箇所のケーブル類は、金属管や保護覆いなど適切な保護を行うこと。
(c) ケーブル類の導入部に防振ゴムを用いた場合、防振効果を妨げないように、十分な余裕を持たせること。
(d) 煙突からの高温排気を受ける恐れのある箇所は、防熱処理を施すこと。
(e) 原則として、防熱材の中には配線しない。
(f) 暴露部のケーブル類は、防食処理、塗装を行うこと。
(g) 導体の最高許容温度が異なる絶縁材料のケーブル類は、一緒に束ねない。
(h) 積み重ねは原則として2層までとし、総積み重ね高さは50mm以下とする。
(12) 装備記録の作成等
航海用レーダー等の装備工事あるいは換装工事が終了したときは、装備者は「航海用レーダー装備点検記録表(様式RF)」を各3部作成し、管海官庁あるいは日本海事協会の支部及び船舶所有者に各1部提出し、残り1部は事業場の記録として保管する。
(13) 装備後の性能試験
装備後の性能試験については、「航海用レーダー点検整備記録表/レーダー設備試験成績表(1)(様式R-1)」及び「自動衝突予防援助装置(ARPA)点検整備記録表/レーダー設備試験成績表(2)(様式R-2)」を準用する。
なお、様式R-1及び様式R-2の記録表を管海官庁等に提出する場合、「GMDSS設備等整備記録総括表(様式GM-1)」を添付すること。
練習問題
(問1) 空中線ペデスタルの取付けに関する注意事項を5項目以上挙げ、そのうちの2項目について説明せよ。
(問2) 3ユニット型レーダーの導波管の気密試験について述べよ。
(問3) 空中線及び導波管は完全な防水が必要であるが、これらへの浸水の原因と、漏水を防止するための工事上の注意について述べよ。