(b) ケーブルは巻きバンド(幅は13mm以上)により、直接船体又は電線馬、ハンガなどに取付ける。巻きバンドには、耐食処理を施した軟鋼製とステンレス製のものがあるが、暴露甲板や湿気の多い場所には、ステンレス製のものを使用すること。バンドは、あらかじめ所定の長さに切断しておき、ケーブルに巻き付け、止め金具(バンドバックル)と工具により締め付け、巻止めを行い、余長を切断して、体裁を整える。
(4) ケーブル類の曲げ
がい装鉛被ケーブルは、その外径の8倍以下、その他のケーブルは、その外径の6倍以下の半径で曲げてはならない。規定値より小さい径で曲げると、ケーブル構成材料の特性低下や、絶縁破壊の原因となる。
(5) 接地工事
(a) ケーブルの接地
ケーブルのがい装とシールドは、両端共レーダーユニット内の接地端子に接地すること。(図3・34及び図3・35参照)
(備考)
イ. レーダーユニットの内部又は外面のケーブル導入部付近には、接地端子が設けられているのが一般的である。接地端子のないものは、そのユニット自体の接地点と同一場所に接地することが望ましい。
ロ. 簡易型ケーブルクランプのみで、ケーブルの接地をとる場合は、ケーブルがい装の防食塗装をはがさないと接地効果が期待できないので注意を要する。
できるだけ、編組線等を用いて接地することが望ましい。
ハ. ケーブル接地用材料としては、一般的に編組線、0.6〜1.0mmの錫めっき軟銅線などが使用される。
ニ. 接地は、最短距離で接地すること。
錫めっき軟銅線1本で、不必要に長く接地したりすると、高周波雑音の除去効果は期待できないので注意を要する。
接地線の接地抵抗は0.05〔Ω〕以下が望ましい。