(e) 磁気コンパスヘの影響
電源部は回転形、静止形を問わずトランスなど鉄心を多量に使用しているので、磁気コンパスの安全距離は通常は大きい。これはケースなどに明示されている。
メーカーへ問い合わせること。
(f) 無線機器などへの影響
電源部の中でも、特に静止形はその出力波形によって種々の無線雑音を発生する。各メーカーは十分対策を行っているが、念のため接続ケーブルは無線機器の近くに布設しない方がよい。
2・3・5 導波管の布設
(1) 導波管等の種類
航海用レーダーの信号伝送路として一般的に使用されているもの及びその伝送損失の一例を<表2・2>に示す。
矩形導波管は、9GHz帯、5GHz帯、3GHz帯のすべてのレーダーに最近まで使用されてきた。その布設工事には高度な技術と豊富な経験が要求され、また材料が嵩(かさ)張り、特に3GHz帯のものは大きくて重いため布設作業は困難が伴っていた。
最近では、矩形導波管に代わる低損失のフレキシブル導波管や楕円導波管、同軸管が開発され、これらが使用されることが多くなり、布設工事は容易になった。
しかしながら、送受信部や空中線部との接合部には矩形導波管が使用される場合も多いので、これに関する知識は必要である。