7・8 カーソルの使い方
正確な方位の測り方として次のことに注意すること。
レーダーでは、空中線の水平ビーム幅の分だけ、映像が横方向に拡大される性質がある。これは目標がビーム幅の中にある間は、反射波が受信されるためで、空中線が目標に正しく向く1/2ビーム幅の手前から反射波は受信され始め、これは目標から1/2ビーム幅それるまで続いているので、映像面では目標の両端がそれぞれ1/2ビーム幅ずつ拡大されることになる。
図7・3はこれらのようすを示したもので、方位の正確な測定には、次の注意が必要である。
1] 単一目標の方位を測る場合
カーソル線をその目標の映像中心に合わせて測る。
2] 目標の一端の方位を測る場合
例えば島等の一端を測る場合は、映像の端から1/2ビーム幅だけ内側にカーソル線を合わせる。図7・4の点線は誤りで、実線が正しい合わせ方である。
この方位拡大効果は受信機の感度をげると大きくなるので、カーソルの入れ具合も、それにより幾分加減が必要である。