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図1・5 方形(矩形)パルス

 

実際の波形は、底部DCと頂部ABの幅が異なるので、パルスの立ち上がりDAと、立ち下がりBCにおける振幅の、約70%に相当する二点間の幅を、パルス幅τとすることが多い。

レーダーで距離を正確に測定するためには、送信パルスの波形ができるだけ方形波に近いことが望ましい。一般に、立ち上がりは立ち下がりよりも容易に鋭くできるので、距離の測定には、立ち上がりを利用している。

(2) パルス繰り返し周期

一つのパルスの立ち上がりから、次のパルスの立ち上がりまでの時間(パルス間隔)を、パルス繰り返し周期といい、パルス繰り返し周期をT、パルス繰り返し周波数をfとすれば、次の関係がある。

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(3) 休止時間

一つのパルスが終わった直後から、次のパルスが送出されるまでの時間を休止時間といい、

休止時間=パルス周期−パルス幅

で表される。レーダーでは、この時間中には送信パルスの送出は休止されている。この休止時間は、最大探知距離内にあるすべての物標からのエコーを受信し終るまでの次のパルスが発射されないよう、十分に長いことが必要である。

 

 

 

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