日本財団 図書館


表6・2 ブラウン管の直径による種々のレンジに対する輝点が占める距離の表

167-1.gif

 

表6・2で分かるように、パルス幅0.25μsのレーダーでは、レンジが4海里以上になると、最小探知距離は輝点によって決まるようになる。

3] アンテナの垂直方向指向性(特にアンテナが高い位置に取り付けられた場合)

図6・9にアンテナの垂直方向指向性によって最小探知距離が決まるようすを示す。

 

167-2.gif

図6・9 垂直方向指向性による最小探知距離

 

6・3・3 レーダーの距離分解能

レーダーの距離分解能とは、自船から見て同一方向にある2つの物標が前後に並んで存在するとき、これらの物標が距離的にどのくらい離れていれば、PPI映像の上で2つの輝点として分離して識別できるかという能力である。これは主として、パルス幅によって決まる。前項(6・3・2項)の1]で述べたように、アンテナから出た電波はパルス幅で定まる長さのパルストレーンとなって飛んで行くので、2物標の前後の距離がそのパルストレーンの長さの半分以下であると、両者からの反射波はつながって分離できないが、パルストレーンの長さの半分以上であれば反射波は分離して2つの物標であると見分けられるからである。すなわち、もしパルス幅が0.25μsであれば、パルス幅による距離分解能は37.5mである。図6・10参照

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION