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選択度がよい受信機ほど幅が狭い曲線となる。(b)は同じ受信機でも同調周波数が1000KHzより600KHzのときの方が選択度が良くなっている特性を示している。

 

(c) 忠実度の測定;

忠実度は変調信号の周波数特性を示す。音響機器等では低音から高音まで広い周波数の音声が再生できることが要求される。受信機の周波数帯域幅に関係する特性で、デジタル機器では受信機の帯域幅が狭いとパルス波形が崩れて正確にデジタル信号が取り出せなくなる。忠実度の測定は図5・27の構成で出力スイッチSを1にすると音響忠実度が求められる。Sを2とすると電気的忠実度が求められる。測定法は受信機の同調周波数に信号発生器出力を一致させる。受信機入力電圧も一定としたまま低周波発振器周波数を変化させると図5・29に示すような忠実度特性が得られる。横軸は変調周波数(低周波発振器周波数)縦軸は出力計の読みを1000Hzを基準として相対出力(dB)で表してある。変調周波数が低いときと高いときは1000Hzのときより忠実度が悪くなることが示されている。図には音響的と電気的忠実度が比較して示してある。

 

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図5・29 忠実度特性の一例

 

5・5・6 アンテナの測定

アンテナの特性は、実効抵抗、指向特性、利得、利得対雑音比G/T等で表せる。

 

(A) アンテナ実効抵抗の測定;

図5・30にアンテナ実効抵抗の測定回路構成図を示す。送信機出力をスイッチ回路を通してアンテナに接続する。アンテナ同調周波数と送信周波数が一致するとアンテナに流れる電流Aが最大となる。次にスイッチを擬似空中線回路に切り替える。

 

 

 

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