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トンネルダイオード(エザキダイオード);

通常のダイオードは1000万個の半導体原子に1個不純物を加えてP型又はN型半導体を造るが1000倍も多い不純物を加えるとトンネルダイオードが造れる。1958年に日本の江崎玲於奈氏が発明したのでエザキダイオードとも呼ばれる。通常のダイオードに順方向の電圧を加えると図1・34(a)に示すように順方向電圧の増加に電流が単調に増加する。トンネルダイオードは(b)のように電圧の増加に対して電流が減少する部分が生ずる。

 

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図1・34 ダイオードの電圧−電流特性

 

不純物が大きくなるとPN接合部の電子と正孔がない空乏層の厚みが小さくなり、通常のダイオードでは接合部を超えて電子と正孔が移動できない低い電圧でもトンネルダイオードの接合部を電子と正孔が移動して電流が流れる現象がある。これをトンネル効果と呼ぶ。トンネルダイオードの電圧−電流特性の電流が減少する部分は等価的に負の抵抗値を持つので回路内に挿入すると損失(正の抵抗)を打ち消して増幅作用をつくることができる。図1・35にトンネルダイオードRDによる直列増幅器を示す。

 

 

 

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