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プラスとマイナスの帯電は引き合い、同じ極性のプラス間及びマイナス間では反発する(押し合う)向きに力が作用する。

帯電したものの間は図1・2に示すような目に見えない線で結ばれていると考えてこの線を電気力線と呼ぶ。電気力線が縮むとものが引き合い、伸びるとものが押し合うと考えることから力線と呼ぶ名前が付けられた。現在は理論計算により電気力線の分布が正確に描けるようになった。

帯電した電気の大きさを電気量と呼ぶ。クーロンは電気力の大きさについて研究して、この大きさは帯電した電気量に比例して、帯電したものの間の距離の自乗(距離×距離)に反比例することを発見した。これを電気力のクーロンの法則と呼ぶ。

 

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図1・3 電気力、F

 

図1・3 において

プラスQ1とマイナスQ2、(クーロン)の電気量が距離r (m)に置かれた場合に互いに引力F (ニュートン、N)が作用する。Fの大きさはクーロンの法則から

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となる。ここで、πは円周率、εは誘電率と呼ばれ電気量が置かれている媒体の電気的性質で、真空の誘電率εoを1としたときのその場所の誘電率の大きさを比誘電率εr、と呼ぶ。真空の誘電率ε0の値はε0=107/4πC2で、Cは光の速さ、3×108(m/s)である。クーロンの法則は力の大きさは電気量が置かれている媒体(場所)の影響εを受けていることを示している。同じ極性の電気量間には互いに反発する力が作用する。

 

1・1・2 波形と電圧―直流、交流、高周波、パルス波、実効値、波高値、平均値

図1・4に直流電圧の発生回路と直流電圧波形を示す。電池は直流電圧を発生する。スイッチをオン(接続)すると一定の直流起電力Eが取り出せる。電池の起電力Eは負荷を接続して電力Iを流すと電池の内部抵抗Rにより(I×R)の電圧降下を生じて電池から取り出せる電圧Vは起電力Eより低くなり

V=E−(I×R) (ボルト、V) (1・2)

となる。

 

 

 

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