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2・2・4 無負荷飽和特性試験及び相順試験

(1) 無負荷飽和特性の測定

無負荷飽和特性とは無負荷における界磁電流に対する電機子誘起電圧の関係であって通常、無負荷飽和特性曲線で表される。普通、発電機として他の駆動機で運転して求めるが、電動機として運転して測定することもできる。

(a) 発電機として測定する場合(発電機法)

図2・3の回路で発電機を他の駆動機で定格速度とし、界磁巻線に直流電流を流し、電機子誘起電圧を測定する。

このとき界磁電流はできるだけ低い値から誘起電圧の上昇方向のみに増加し、定格界磁電流(i3)を多少超える程度まで上げる。次いで最高点から同様に誘起電圧を測定しながら、降下方向にのみ界磁電流を減少し、零に至るまで測定する。界磁電流零のときの誘起電圧を残留電圧と呼ぶ。

図2・4は測定例である。誘起電圧は回転速度に比例するので、同期速度で測定できない場合は次の式で補正する

114-1.gif

ここに、

E;定格回転速度における誘起電圧

E′;回転速度N′における誘起電圧

N;定格回転速度

N′;測定時の回転速度

 

114-2.gif

図2・3 無負荷飽和特性試験回路

 

114-3.gif

図2・4 無負荷飽和・短絡特曲線の一例

(375kVA-10-450V-481A-6011z)

 

 

 

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