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(d) ベルトを張るときは図2・2のように緊張面を下面にとり、ベルトとプーリーの接触角は平ベルト掛けで160°以上にとる。

ベルトの伝達能力P [KW]はほぼ次式でよい。

108-1.gif

V;ベルトの速度[m/s]

A;ベルトの断面積[mm2]

σ;ベルトの許容応力(Kg/mm2)

 

108-2.gif

図2.2 ベルトの張り方

 

(e) 負荷力率を1.0以外の任意の力率(一般に遅れ90〜80%)で運転するときは、水抵抗とともに可変リアクトル又は同期電動機を使う。同期電動機(交流発電機でよい)を使うときは、2・2・8の図2・12のように接続し、界磁電流を調整して力率を変化させる。最大遅れ容量Qは、励磁電流を零にしたときで次の値となる。

108-3.gif

P;定格出力[kVA]、S;短絡比 E′/E:使用電圧と定格電圧の比 σ:飽和係数

なお、さらに励磁電流の極性を変えて励磁すると10〜20%くらい容量を増すことができる。

 

2・1・7 復習問題(2)

(1) 試験・検査に適用される規則、規格などはどんなものがあるか述べよ。

(2) 試験を行った際の感電に対する安全対策を5つ挙げよ。

(3) 発電機などの負荷試験に水抵抗がよく使用されるが、その際の電極面の電流密度はどの位とればよいか。

(4) 発電機の負荷試験で負荷力率を1.0以外の任意の力率をとるには如何なる方法があるか。

 

2・2 交流発電機

船用の交流発電機はすべて同期発電機が使用されているので、ここでは同期発電機の製造工場における試験・検査について述べる。

 

 

 

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