(3) 速度制御法
(a) 抵抗制御
電機子回路に直列に外部抵抗を挿入して、抵抗による電圧降下を起させ、電機子端子にかかる電圧を変化させることによって速度制御する方法である。この方法は長時間運転する機械では抵抗器による損失が大きくなるので、連続的に長時間にわたり制御運転される機械には向いていないが、短時間の運転で済む甲板機械等には、次に述べる(b)項の界磁制御と適宜組合せて使用される。
(b) 界磁制御
界磁磁束を変えて回転速度を制御する方法で、分巻電動機や複巻電動機で、界磁電流を加減して行われる。電機子端子にかかる電圧が一定の場合、回転速度を低下させるには界磁電流を増加させねばならなぬが、通常の機械では界磁コイルの電流許容量と磁気飽和現象によって、界磁束の増大には自ら限度があるので、一般には幅広い速度制御は行われない。